- リーンキャンバスのパワーポイントテンプレートが欲しい方
- リーンキャンバスを作ってみたけどいまいち腑に落ちない方
- リーンキャンバスのコンセプトを学びなおしたい方
- 初心者向けリーンキャンバステンプレートを知りたい方
- リーンキャンバスとは?
リーンキャンバスはスタートアップ企業が無駄なく新しい事業を構築するためのフレームワークの一つです。
起業家、新規事業担当者、プロダクトオーナー(サービスや製品の方向性を決める人)のアイデアを以下の9つの視点から俯瞰することで、現実的なビジネスとするための課題や要検証な仮説を明らかにしていきます。
- 顧客
- 課題
- 独自の価値提案
- 解決策
- チャネル
- 収益
- 計測指標
- コスト
- 圧倒的な強み
このリーンキャンバスは『Running Lean』という書籍の中で筆者のアッシュ・マウリャが提唱しました。スタートアップ企業のバイブルである、エリック・リースの『リーンスタートアップ』という書籍の中で紹介されたリーン方式による事業開発を一枚のシートに表現します。
このリーンキャンバスは9つの視点から成り立っていますが、それぞれにつき仮説を構築し検証していくプロセスを繰り返し実行することにより、適切な方向に進んでいるかを検証していきます。
リーンキャンバスとビジネスモデルキャンバスの違い
皆様の中には似たような名前のフレームワークを聞いたことがある人がいるかもしれません。実は同じようなフレームワークに「ビジネスモデルキャンバス」というものがあります。
ビジネスモデルキャンバスは『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』という書籍において、筆者のアレックス・オスターワルダーとイヴ・ピニュールが提唱したビジネス分析のためのフレームワークです。
ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデルが何によって成り立つのか、そしてそれぞれの要素はどのように関係していくかを明らかにすることを目的としています。
そのためリーンキャンバスとは構成要素が異なります。具体的には以下の9つの要素です。
- 顧客
- 価値提案
- チャネル
- 顧客との関係構築方法
- 収益
- リソース
- 主要活動
- パートナー
- コスト構造
ビジネスモデルキャンバスは顧客課題の仮説検証リーンキャンバスパートナーや顧客との関係構築方法など、より長期的な戦略について検討するためのフレームワークであるといえます。
リーンキャンバスは素早く、何度も作り変える
リーンキャンバスは決して事業計画書のようなものではありません。むしろ、事業計画書から次の一手を踏み出すための指針になる地図であると言えます。
このことを意識しなければリーンキャンバスは間違いなく「絵に描いた餅」となるでしょう。
リーンスタートアップを用いるスタートアップ企業は「指数関数的に成長する企業」と定義できます。そのためには素早く会社がリソースを投じる方向を決める必要があります。
しかし、最初から想定顧客や課題、収益構造が本当に存在しているのかということはわからない。
ですから、リーンキャンバスのようなフレームワークを通して、最もリスクのあると考える仮説を構築し、検証することに注力する必要があります。
結果として、私達がリーンキャンバスを使うことを通してやるべきことは「顧客の課題発見」そして「実用最小限のプロダクト構築」であり、走り出すための羅針盤として、常に走りながら更新していくことが求められるのです。
顧客に課題があることについて確固たる自信を手に入れ、その問題を解決する方法を検討し、その方法を実現化する実用最小限のプロダクトが顧客に愛されるものとなるかを検証するのです。
いや、我々は「検証しなければならない」のです。
だからこそ事業計画通り行かないことは前提としてリーンキャンバスを作成する必要があります。リーンキャンバスの役割は必ず検証可能な仮説にまで落とし込む必要があります。
まずはBizlean式リーンキャンバスがおすすめ
リーンキャンバスのフレームワークは多くのメディアや企業から公開されていますが、PDFや画像で提供されていることが多いため、今回Google Spredsheetを用いて作成いたしました。
Running Leanには日本語書籍があり筆者の趣旨に合わせた適切な翻訳となっていますが、利用者の中に聞き馴染みのない言葉も多いという意見があったため、わかりやすい日本語に置き換えました。
こちらは無料でどなたでも活用することができます。ぜひご活用下さい。
リーンキャンバスは初めて取り組む方にはなかなか骨が折れる仕事となることが多いようです。その原因はそもそも顧客の課題発見に慣れていない、仮説検証の考え方に慣れていないということもあります。
日本人に一番多い悩みはそこではなく、「本当にビジネスとして成り立つの?」「コストはいつ回収するの?」というサラリーマンとしての現実的な思考が頭をよぎってしまうからです。
顧客の課題発見および実証可能な最小限のプロダクトの発見に注力すること、そして新規事業開発の難易度を下げるという意味から、リーンキャンバスの下部にある「コスト構造」および「収益の流れ」という要素を取り除いたリーンキャンバスを作成いたしました。
これにより顧客の課題発見と実証可能な最小限のプロダクト開発という本質的に取り組むべき要素のみを先に検討することに専念でき、誰でもリーンスタートアップのプロセスを進めることができると考えています。
このリーンキャンバステンプレートは下記より無料でダウンロードすることができ、自由に使うことができます。ぜひご活用下さい!